六本木ヒルズ
基本中の基本、空気の入れ方
2019年11月28日 [六本木ヒルズ]
ショップに立っていて一日のうち最低3度は聞かれる、タイヤへの空気の入れ方。
自転車、特にロードバイクが初めての方には確かに面倒だったりややこしかったりするのかもしれませんが…
ご自分の自転車がどのバルブを使用しているのかさえ把握できていれば、とても簡単な作業なんです ♪
バルブは基本的に3種類しかありません
え~っ、、イタリアンバルブと競輪バルブもあるじゃない!!というお声も聞こえてきそうですが、普通の生活をしている限りほぼ見かけることはないと思うので、まずはこの3種類だけ押さえておけばバッチリでしょう。
★ フランス式 (仏式)
フレンチともプレスタ (PRESTA) ともいいます。
細長くて刺さると痛そうな外観が特徴のバルブ。
高い空気圧に対応できるのと空気圧の調整もやりやすいので、主にロードバイクやクロスバイクに使われます。
★ 米式
アメリカンともシュレーダー(SCHRADER) ともいいます。
ずんぐりした円柱型が特徴で、空気圧もちゃんと測れます。
折れにくい為にマウンテンバイクなどによく使われます。
★ 英式
イングリッシュ、ウッズ(Woods) 、ダンロップバルブとも言います。
空気圧の調整ができないので、専らママチャリにしか使われません。
スポーツバイクっぽいデザインの自転車であっても、このタイプのバルブが使われている場合はTREK直営店などの”スポーツバイク店”ではパンク修理ができないことが多いので、お気を付けください。
空気の入れ方 (フレンチの場合)
1)バルブ先端に付いているキャップを外す
因みに、「キャップを失くしたので空気が漏れる~!」と青い顔をして入店される方がたまにいらっしゃいますが、これは正直無くてもいい代物なので焦らないで大丈夫です。数グラムでも軽量にしたいロードバイク乗りの場合は付けないことすらあるので(とはいえ2グラムくらいでは全く体感しないのでこれも笑える話ですが。。。)ではなぜこんなのが付いているのでしょうか?私も不思議だったのですが、まことしやかに言わるのが「落車した際刺さってケガをしない為」だったり「何かが当たって曲がるのを防ぐ為」だったりします。一体どんな転び方をすればこんなのがブッ刺さるのでしょうかと思いますが、逆に、自転車の色に合わせてカラーキャップにしたり、サッカーボールやビール瓶などの面白いデザインの物などもあるのでカスタマイズしても楽しいと思います。
2)バルブコアを半時計周りにまわして先端まで緩める
一番先っぽまで緩めてもポロんと取れることはありません。逆にここを緩めないと、永遠に空気は入らないので必ず緩めてからプシュッと空気を軽く出してください。
なぜこれから空気を入れるのにわざわざ空気を抜くようなことをするかですって?
それは、たまにバルブコアがバルブに密着しすぎて空気が入り辛い場合があるからです。空気の通り道を作ってあげることにより、空気が楽に入るようになるんです。
3)プレスタ用ポンプの口金をバルブの奥まで押し込む
ボントレガーの一番基本的な黒いポンプ(Charger Floor Pump 4,840 yen with tax) の場合、口金が2つあります。ちょっとご覧になりにくいのですが図があるように上の円柱型がシュレーダー(米式)用で、下のキャンドルと松明のような図がある方がプレスタ(仏式)とママチャリ(英式)用です。
メーカーによってフランス式しか使えないもの、ママチャリしか使えないもの、フランス式と米式の2種類が使えるもの、上の空気入れのように3種類全てOKなもの色々あるので、ポンプはお持ちのタイプに応じてお選びください。
どの口金に入れるかが分かれば、次は
これでもかっ!てくらい奥まで挿入してください。
中途半端だとバルブが曲がったり、また入れている最中に空気が漏れることがあります。
手が汚れるから嫌がる方も多いですが、この時親指をタイヤに添えてあげると奥まで入りやすいです。
またスタンド型のポンプの場合、バルブを12時(真上)の方向にしておくのがお勧めです。
4)レバーでロックをする
空気入れの種類によってレバーを立てるか寝かすか、または横にするか否か色々あるのですが、ボントレガーの空気入れの場合はレバーを立ててロックをします。
5)タイヤに記載されている空気圧を参考に、希望する空気圧まで空気を入れる
空気圧の単位にはヨーロッパ系でよく使われる BAR (バール)とアメリカでよく使われる PSI (ピーエスアイ) の2種類があります。薄くて見辛いのですが最近の空気入れはたいてい両方記載されているのでお好きな方をご参照ください。
慣れないと力が必要で入れ辛いかもしれませんが、いい運動になるので頑張ってください。
6)さぁ、これからは今までの逆の手順を行うだけ
ロックを解除してポンプの口金を引き抜いたら、バルブコアを時計回りに回して空気が出てこないようにし、キャップがある場合はキャップをしめてください。
口金を引き抜くときはかなりの力が必要になるのと、ロックを解除するときに反動で手をバシャン!とピンチすることがあるのでご注意ください。なお、バルブは12時の方向がお勧めと前に述べましたが、それは思いっきり真下に引き抜くことによって華奢なフレンチバルブが曲がるのを防ぐためです。バルブが曲がってしまうと空気が漏れやすくなるので、ご注意ください。
空気の入れ方 (米式の場合)
1)キャップを外す
2)米式用ポンプの口金を思いっきり奥まで押し込み、レバーをロックする
3)タイヤの脇に記載されている空気圧を参考に空気を入れる
4)ロックを解除し、口金を引き抜く
5)キャップをしめて、終わり
空気をいれるタイミング
プレスタ(仏式)の場合、乗っていなくても空気は少しづつ抜けていきます。空気圧が低すぎるとパンクの原因にもなるので、最低でも週に1回は空気を入れてください。
適正な空気圧
空気圧のことは分かったけれど、どのくらいが自分にぴったりな空気圧なのか分からない!という方も多いのではないでしょうか。タイヤの種類によっては最大空気圧しか記載されていないものもありますが、最低と最高値の両方が記載されているタイプが多いと思います。低いとふんわりとした乗り心地に、高めだとコロコロと固めの乗り心地になるので、それはご自分でいろいろとお試しになってお好みの固さをお探しください。
一時代昔は空気圧は高ければ高いほどFAST AND GOOD ! と言われていましたが、最近の研究ではある程度のトラクションがあった方が縦にポンポンと跳ねることもなく結果的に速いことが実証されたので、せいぜい最大推奨空気圧の80%までくらいでしょうか。私の場合はちょうど真ん中あたりにしていますが、体重が非常にお有りの方(100kg+級)の場合は最大空気圧まで入れたほうがいいでしょう。
また雨の日の空気圧ですが、普段よりも若干低めの方がトラクションも高まりスリップしにくくなるのでお勧めです。
それでは、皆様も定期的に空気の管理をなさってパンクフリーで快適な自転車生活をお過ごしください ♪
BONTRAGERから出ている空気入れ
(真ん中の赤と右の画像をクリックいただくとそれぞれのページにとびます)